駐在妻として海外に移住する人の中には、やむなく会社を退職して帯同することを決めた人も少なからずいらっしゃると思います。
私も夫のシンガポール赴任に伴い会社を退職しました。
通常、会社を退職する場合は雇用保険(失業保険)の申請をすると思いますが、海外へ行く場合はその申請が出来ません。
なぜなら、雇用保険の受給申請ができるのは「すぐに職業に就ける」という条件があるため、海外に行ってしまうとそれに該当しないんです。
すぐに職業に就けない場合、受給期間延長申請をすることで最長4年以内まで延長することができるので、めんどうでも手続きをしておくことをおすすめします!
私は退職してすぐにシンガポールに行ったのですが、残っていた有給を使ったため実際の退職日にはすでに日本を出国した後でした。
一時帰国したときに手続きしようと思っていたのですが、コロナウィルス感染が拡大し、一度シンガポールを出てしまうと戻ってくるのがとても大変な状況になってしまったため帰国を断念。
雇用保険の申請はハローワークと相談し、海外にいたまま郵送で手続きをしていただけました。
この記事では、実際にどういう手続きを行ったのか詳しく説明していきます。
・海外赴任帯同のために退職した
・雇用保険の受給期間延長手続きについて知りたい
・日本出国前に延長手続ができなかった
雇用保険の受給期間延長申請
受給期間延長とは?
雇用保険の基本手当は、離職日の翌日から1年以内の失業している日について支給してもらえます。
ただ、その期間に引き続き30日以上働くことができない場合、受給申請することができません。
妊娠など特別な理由によりすぐに働くことができない場合は受給期間の延長申請をすることできるのですが、配偶者の海外赴任帯同もこの特別な理由に該当します。
申請期限
受給期間延長の申請ができるのは、「離職日の翌日から数えて30日後の翌日から」となります。
例えば、3/31に退職した場合、翌日の4/1の30日後は4/30になるので、申請ができるのはその翌日である5/1からとなります。
ちなみに会社から離職票がもらえるのも退職後1か月程度かかる場合があります。
退職して1か月以内に出国する予定のある人は、私と同じように手続きが出来なくなるので、余裕があれば出国前に一度ハローワークに行って相談するのが良いと思います。
申請がいつまでできるのかというと、延長後の受給期間の最後の日までとなっています。
なので、一度出国してからでも一時帰国のタイミング等で手続きすることもできますが、忘れないようにすぐにやっておいた方が良いかなと思います。
申請時の私の状況
- 住民票は実家の住所(急な退職になったため色々な手続きが残っており、一旦出国するもののすぐに帰国する予定だったため)
- 離職票は日本からシンガポールに送ってもらったため、手元にある
- パスポートに日本出国スタンプあり
まずはハローワークに相談!
雇用保険の受給期間延長申請は郵送でも受付可能だと分かったのですが、どうも申請書はウェブ上では入手ができないようで、直接ハローワークに行く必要があるよう。
海外にいて当然行くことができないので、代理人など他に何か方法がないか直接ハローワークに問い合わせてみました。
対応してくださった方に、「すでに海外に来ていること」「しばらく一時帰国する予定はないこと」「離職票は手元にあること」などを伝え、今の状態で手続きできる方法がないか伺いました。
回答としては、離職票、海外赴任の事実が分かる書類、パスポートの出国スタンプ押印ページのコピーを郵送で提出すればよいとのことでした。
必要書類の郵送
本来必要である申請書については、すでに日本を出国していて入手・提出ができないためハローワークの方で書いてくださるとのこと。
おそらく今回のケースと同じように、窓口に行くことができない人の為に代筆の手続きがあるのだと思います。
ただ、異例での対応となるため、受け付けてもらえるかは管轄のハローワークに直接確認するようにしてください。
受付完了
シンガポールから書類を郵送して約2週間後、実家に延長通知書が届きました。
郵送のみで無事に手続きしてもらえて一安心!
同封されていた案内には、延長できる期間は出国日から帰国した当日まで(ただし3年を超えて延長することはできない)と書かれていました。
本来の受給期間を加えて最長4年以内まで延長できると言っても、それは海外にいる期間のみ。
4年以内の期間であっても1年や2年で帰国した場合は、帰国した当日で延長期間は終了します。
本帰国して働ける状態になったらすぐに受給の手続きをする必要がありますね。
まとめ
配偶者の海外赴任帯同による雇用保険の受給期間延長手続きについてまとめました。
「出国前に手続きできなかった!」「手続きするのを忘れて出国してしまった!」
そんな人もあきらめずにハローワークに相談してみると、意外と簡単に手続きできるかもしれませんよ♪